第2回までは、医療保険の必要性と種類、加入方法について解説してきました。しかし、最も大切なのは、数ある医療保険の中からどの医療保険を選ぶかということ。対面型の場合、営業スタッフからの提案を受けられますが、通販型は自分で最適な保険を見極める必要があります。しっかりとした知識を身に付けて、自分に合った医療保険を探してみましょう。
「通販型は自分で保険を見極めなければならない」と言うと、「保険に詳しくないから無理」という答えが返ってきそうですが、諦める必要はまったくありません。通販型の医療保険は、加入者自らが選ぶ必要があるからこそ、構成が非常にシンプルになっており、誰にでも簡単にカスタマイズできるようになっているのです。つまり、自分に必要な医療保険を自由に作り上げることができるということ。
具体的には、「ベースとなる医療保険を選択」「基本的な保険金の金額を選択」「オプション保障(特約)を選択」のたった3ステップ。通販型医療保険を販売している保険会社のホームページでは、この3ステップだけで保険料の見積もりが提示され、加入申込みに進むことができます。何度でもやり直しが利くので、保障と保険料のバランスを見ながら、納得がいくまでシミュレーションしてみるといいでしょう。
医療保険選びの際に必ず知っておきたい用語を以下にまとめました。自分にぴったりの医療保険を選ぶために、ぜひ確認しておきましょう。
入院1日あたりに受け取れる保険金の金額。入院日額5,000円などと記載されています。
入院保険金を受け取れる上限日数。730日、1,000日、1,095日など、日数は保険によって異なります。
「1入院」とは、保険会社が定める一定期間内に、同一の病気により入院をすること。その期間内であれば、同一の病気で複数回入院したとしても1入院とみなされます。「1入院限度日数」は、1入院あたりに入院保険金が受け取れる上限日数。
終身型の医療保険には、一生涯保険料の払込みを続けるタイプと一定の年齢になった時点で払込みが満了するタイプがあり、前者のタイプを終身払いといいます。
医療保険による保障が適用される期間のこと。定期型では5年、10年など。終身型では保険期間は一生涯続くことになります。
入院日と退院日が同日の入院のこと。深夜に病院に担ぎ込まれ緊急入院をしたが、その日の昼には退院できた場合などを指します。
既往症、持病など健康に不安がある人でも加入できるよう、契約にあたっての告知項目を簡素化し、引受基準を広げた医療保険。健康上のリスクが高くなるため、一般的な医療保険よりも保険料は高くなります。
医師による診査や告知書が不要で、健康状態に関係なく加入できる医療保険のこと。健康上のリスクが高くなるため、一般的な保険料よりも保険料は高くなります。
がんで入院、手術をした際に、通常の医療保険の保障に上乗せする形で保険金が受け取れるようになる特約。がんと診断された時点で一時金が受け取れるものや、入院保険金のみのものなどがあります。
がん、急性心筋梗塞、脳卒中によって所定の症状になったときに、一時金が受け取れるようになる特約。一時金の金額は保険会社によって異なります。
がん、心疾患、脳血管疾患、高血圧、糖尿病などの所定の生活習慣病で入院した際に、通常の医療保険の保障に上乗せする形で保険金を受け取れるようになる特約。
厚生労働大臣が認定した先進医療による治療を受けた際に、その技術料相当額が受け取れるようになる特約。
女性特有の病気や女性にとってリスクが高い病気で入院したときに、通常の医療保険の保障に上乗せする形で保険金が受け取れるようになる特約。対象となる病気は「子宮がん」「乳がん」「卵巣がん」「子宮筋腫」「関節リウマチ」など。
1ヵ月に支払った医療費が上限額を超えた場合に、その超過分の金額が受け取れる制度。年齢や所得に応じて、上限額は異なります。
厚生労働省が認めた高度な医療技術を用いた医療行為にかかる費用。公的医療保険の対象外となり、かかった費用はすべて自己負担となります。
個室や2人部屋などを利用した際にかかる室料のこと。差額ベッド代には公的医療保険は適用されません。差額ベッド代を請求される病室には、「病室の病床数が4床以下」「病室の面積がひとりあたり6.4平方メートル以上」「プライバシーを確保するための設備がある」「個人用の収納、照明、小机等及び椅子がある」といった条件があります。
病気やケガにより働くことができなくなった際に、事業者から支給されるお金のこと。3日連続で欠勤をしたあと、4日目の欠勤以降が支給の対象となります。支給額は、標準報酬日額の3分の2。