傷害保険
人を対象とする保険なので定期・終身保険や医療保険とよく混同されますが、傷害(ケガ)のみを保障の対象とするという点が大きく違います。保険約款では「急激(ごく短時間のうちに)・偶然(予期できない状態で)・外来(身体の外から)の事故によって、その身体に被った傷害に対して保険金を支払う」となっています。疾病(病気)は前記に当てはまりませんので保障の対象外です。一方、単純に同じ死亡保険金額(保障額)で保険料(掛け金)を比べた場合、一般的には生命保険商品よりも安く、性別や年齢による格差もありません。
傷害保険の上手な入り方
万一の死亡時や入院時に備えるには、原因が病気なのか事故なのかということは事前に分かりませんので、まず保障範囲の広い生命保険商品(定期・終身・医療など)で必要な保障額を確保しましょう。そのうえで、さらに心配な部分を傷害保険でカバーしていくのが賢い方法です。また、最近注目されているのは、特定のリスクを対象にした傷害保険です。このような商品は、的を絞った保障内容により合理的な保険料(掛け金)を実現しています。
事故による後遺傷害リスクの意外な大きさ
例えば交通事故に遭い、幸い命は取り留めたものの重い後遺傷害を負ってしまった場合、その後の本人の療養と家族の生活を考えると、経済的なリスクは死亡した場合よりも大きくなる傾向があります。
このようなリスクの対策としては、傷害保険が適しています。
●交通事故被害者の損害額の状況
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死亡 |
後遺傷害 |
第1級 |
第2級 |
平均損害額 |
3,635 |
5,494 |
3,937 |
※損害額は保険会社が算定した、逸失利益・治療費・介護費などの合計額(万円)
※後遺傷害第1級=両眼失明や両下肢(足)大腿部切断など
後遺傷害第2級=片眼失明で他眼視力が0.02以下など
※平成13年11月 自動車損害賠償責任保険審議会資料より