医療保険特集の第1回目は、医療保険がそもそもどのようなもので、誰に必要なのかを解説していきます。医療保険は「自分のため」という属性が強い保険ですので、自分にとって本当に必要なものかどうかをチェックしてみましょう。

医療保険には何のために入る?

医療保険には、地方公共団体や企業で加入する、公的な医療保険と、民間保険会社で加入するものの2種類があります。今回の特集で「医療保険」と呼んでいるのは民間保険会社で加入するもの。
前者の保障内容では補いきれない医療費を保障するのが、民間の医療保険の役割です。

皆さんご存知の通り、公的医療保険に加入していると、小学生から69歳以下の方は医療費の3割を負担するだけで済むようになっています。また、長期の入院などで医療費が高額になった場合には、「高額療養費制度」と呼ばれる仕組みが適用され、規定の限度額を超えた医療費に関しては、申請を行うことで還付を受けることができます。
問題は公的医療保険が適用されない医療費が存在することなのです。例えば、「差額ベッド代」「入院期間の食事代、雑費」などは、公的医療保険が適用されず、すべてを自己負担しなければなりません。実は、この自己負担費用が想像以上に高額になるケースが多く、入院時には大きな負担になってしまうのです。

入院時の自己負担費用は平均約20万円!医療保険で補おう

生命保険文化センターの調査によると、公的医療保険が適用される医療費に「差額ベッド代」「入院期間の食事代、雑費」などを加えた、入院時の自己負担費用の平均は約20万円。入院1日あたりでは平均16,000円となっています。
今回、足を骨折して手術を受け、20日間入院をしたケースを例に、自己負担費用がどの程度になるかシミュレーションしてみました。皆さんはこの金額を貯蓄で簡単に支払うことができるでしょうか。それとも医療保険による備えが必要でしょうか。

■足を骨折して手術を受け、20日間の入院をした場合

※公的医療保険が適用される医療費の自己負担額はあくまで概算です。入院をした病院、治療、処置の内容によって金額は異なります。

こんな人は医療保険への加入を検討してみては?

いざというときの医療費を貯蓄で簡単に賄える人であれば、「保険料を支払ってまで、病気やケガに備える必要はない」と思うかもしれません。しかし、収入、貯蓄が少ない人、病気やケガで仕事ができないことが直接的に減収につながる人などには備えが必要でしょう。下に挙げたような人は入院時の自己負担額を抑えられる、医療保険への加入を検討してみたほうがいいかもしれません。

こんな人には医療保険が必要かも!チェックリスト

医療保険の基本は「入院保険金」と「手術保険金」

医療保険の最も基本的な保障は、入院したときに入院日数に応じて保険金を受け取ることができる「入院保障」と、入院をして手術を受けたときに、手術の種類・回数に応じて保険金を受け取ることができる「手術保障」。保険金の金額は保険会社や商品によって異なり、入院保険金の場合、1日につき5,000円、10,000円などと定められています。
また、入院保障、手術保障といった基本的な保障以外に特約が用意されており、「がんに対して手厚い保障を用意する」「女性特有の病気に対して保障を手厚くする」など、加入者の要望に合わせて保障の内容をカスタマイズすることができます。以下に医療保険の代表的な保障とその概要をまとめましたので、確認してみましょう。

■医療保険で受けられるおもな保障

基本的な保障
入院保障 ケガや病気で入院をした際に、入院日数に応じて入院保険金を受け取ることができます。「日帰り入院から」「5日以上の入院から」など、保険会社や保険商品によって条件は異なる場合があります。
手術保障 ケガや病気で入院をして手術を受けたときに保険金を受け取ることができます。保険金の金額は手術の種類や保険商品によって異なります。
特約で付帯できるおもな保障
先進医療保障 厚生労働省が定めた先進医療の対象となる治療を受けた際に、その技術料などを保障します。最大1,000万円までなど、保障の金額には上限が設けられています。
通院保障 退院後の通院に関して、通院日数に応じて保険金を受け取ることができます。退院してからの期間や通院日数には制限が設けられています。
がん保障 がん(悪性新生物、上皮内新生物)で入院をした際に、入院日数に応じて保険金を受け取ることができます。がんと診断された時点で一時金を受け取れる保険もあります。
女性疾病保障 「子宮筋腫」「乳がん」「子宮がん」など女性特有の病気などに備える保障です。保険会社が規定している病気で入院をした際に、保険金を受け取ることができます。
生活習慣病保障 「がん」「心疾患」など、保険会社が定めた生活習慣病により入院をした際に保険金を受け取ることができます。
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